西国三十三所の難所について
西国三十三所観音霊場には「難所」と言われている寺院があります。
昭和42年に出版された『
巡礼の寺 (1967年) (カラーブックス)
』
によると、上醍醐准胝堂(醍醐寺)や施福寺だけでなく播州清水寺も難所と記されてます。
しかし、現在、播州清水寺は大門までバスもしくはマイカーで移動できるようになっています。
青岸渡寺は本堂近くに寺院の駐車場ができ、450段を越える階段を通らずに参拝できます。
観音正寺も裏参道駐車場ができ、坂や階段を通過せずに参拝できます。
このように時代とともに道路や駐車場が整備されたことにより、体力的に負担が少なく巡礼できるようになってきました。
なお、一番の難所と言われていた醍醐寺は2008年の落雷により納経所を下醍醐に移動しています。
現在(2017年)、本来の納経所(上醍醐 准胝堂)は復興中で、完成すると納経所は上醍醐に戻り、西国一番の難所に返り咲くと思います。
西国三十三所を巡礼し終えて感じているのは、寺院までのアクセス方法と寺院内(駐車場などから)の移動で
難しさが異なるということです。色々なWebサイトを見ていると駐車場からの難所は記載されていても、寺院へのアクセスの難所を記載しているところはありません。
そのため、今回は下記の視点から難所をまとめました。
(1)寺院までの公共交通機関によるアクセスにおける難所
(2)寺院までのマイカーによるアクセスにおける難所
(3)寺院内(駐車場)からの移動における難所
また、バスツアーだと難所を心配せず巡礼できます。逍遥ブログで
西国三十三所のバスツアーやタクシー巡礼
について紹介していますので併せてご覧下さい。
公共交通機関を使った場合の難所
西国三十三所には山の中にある寺院も少なくありません。最寄り駅からのバスが少なかったり、タクシー乗場が無かったりする所もあります。
また、寺院前にタクシー乗場が無いところが多く、参拝中はタクシーを待たせておく必要がある寺院もあります。
今回は最寄り駅から寺院まで非常に遠く、バスの便数が非常に少ない、もしくはバスがあってもバス停から寺院まで移動が厳しい寺院を難所として選びました。
札所番号 | 札 所 | ア ク セ ス 方 法 |
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第二十九番 |
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第二十五番 |
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第三十一番 |
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第十二番 |
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番外 |
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第三十二番 |
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駅などから徒歩で行く場合に注意しないといけない寺院。
札所番号 | 札 所 | 困 難 な 点 |
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第八番 |
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番外 |
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マイカーを使った場合の難所
前述の通り、最近は道路が整備されてきましたのでマイカーでのアクセスは比較的楽ですが
ヘアピンなどの急な曲がり道や、車1台しか通過できない細い山道を登る寺院もあります。
また、駐車場前の道が非常に細いところもあります。
札所番号 | 札 所 | 困 難 な 点 |
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番外 |
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第二十九番 |
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第三十一番 |
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番外 |
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第四番 |
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第十五番 |
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第五番 |
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上記の札所は、季節に関係なくマイカーでの難所ではあるが、冬季に難所となる札所は下記の通り。
札所番号 | 札 所 | 困 難 な 点 |
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第二十八番 |
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寺院内(駐車場から)の難所
駐車場からの移動を念頭に難所を決めました。なお、紀三井寺も表参道からだと231段の階段がありますが、裏参道の山上駐車場からだと階段がなく、エレベーターでも本堂横まで移動できるため難所から外しています。
下記は、2021年時点で選定しました。醍醐寺の准胝堂が復興すると一番の難所になります。
札所番号 | 札 所 | 困 難 な 点 |
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第四番 |
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第三十番 |
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第八番 |
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