西国三十三所の回り方、順番、巡礼日数、ルール・作法について

巡礼の順番について

一番札所から順番に巡礼する必要はなく、番外についても三十三所巡礼の間に参拝しても問題ありません。 豊山 法起院長谷寺と、熊野妙法山 阿弥陀寺青岸渡寺と合わせて廻るのがいいと思います。

そもそも三十三カ所の順路は色々とありました。最も古い記録である、天台座主(ざす)行尊の「三十三所巡拝手中記」では、一番が長谷寺、三十三番は三室戸寺になっています。
それ以外にも、長谷僧正の「参詣次第」、覚忠大僧正の「三十三所巡礼記」がありますが、これらも 青岸渡寺を一番、三室戸を三十三番にしていますが巡拝の順序はまったく異なっています。 ほかにも中山寺六角堂が一番にしているものなど色々とあったようです。
現在の順路になったのは、室町時代から江戸時代にかけてと言われています。 これは、関東から伊勢神宮を参拝し、その後、那智へ向かい近畿を一巡して帰ってくるのが 最も便利だったためと考えられています。

巡礼の日数

西国三十三所は、何日あれば巡礼できるのでしょうか?そのような疑問を持つ方も多いと思います。
1回もしくは2回で廻りきるバスツアーの例だと、関西発のツアー会社で5泊6日。関東発のツアー会社で、4泊5日を2回(10日間)で、西国三十三所と番外3札所を巡礼するスケジュールになっています。詳細は「西国三十三所のツアー日程詳細」を参照ください。
だたし、5泊6日は、かなり強硬なスケジュールなので、あまりお薦めしません。

巡礼のルールについて

巡礼をはじめるにあたり、どのような御作法で参拝したらいいのか、お参りの方法やマナーについて気になる方も多いと思います。 四国八十八ヶ所(お遍路)の場合は、四国八十八ヶ所霊場会ホームページに「札所参拝の手順」などが掲載されていますが、 西国札所公式サイトには、「札所参拝の手順」などの記載が無く 迷われる方もいるようです。参拝の方法に厳密なルールは無く、信仰心が大切だと思います。

「西国三十三所札所会」公認の 西国三十三所をめぐる本 では、
1.山門前で合唱一礼
2.手水鉢で手を洗い、口をすすぐ
3.ろうそく、線香、賽銭を献納。納札箱に札を納める
4.「般若心経」や「十句観音経」などを読経、御詠歌を詠唱
5.納経料を納めて御朱印をいただく
6.山門で合唱一礼をして去る
と案内しています。ただ、実際に巡礼をしていて感じるのは、般若心経などを読経されている方はほとんど見かけません。

参拝の手順については、人それぞれで問題ないと考えていますが、他の参拝者の迷惑にならないよう、下記の点には注意してもらいたいと感じています。
1.静かに参拝する。
2.境内は左側通行。特に長い階段では守って欲しい。
 日本の神社仏閣は基本的に左側通行。ただし「右側通行」と記載がある場合は指示に従う
3.参拝してから御朱印を頂くようにする
 ただし「参拝前に御朱印帳を預けてください」と記載がある場合は指示に従う
4.お線香の本数は1回の参拝で「身・口・意」の三密を表す3本。香炉の「中心から」供える。
 お線香の火は吹いて消してはいけません。お線香を振るか、手で扇いで消してください。
 お線香が香炉内に沢山あり、立てるのが難しい場合は、寝かしておいてもかまいません。
5.他の人のロウソクから火をもらってはいけません。また、ロウソクは「奥から」供える。
6.納経料は釣り銭が無いようにする。

巡礼の時期について

沢山の人がお寺に訪れたい時などは、避けた方がスムーズに巡礼できます。できれば、平日がいいと思います。 特に、下記のような場合は避けた方がいいと思います。

(1)紅葉の季節
 沢山の人がお寺を訪れるため、避けた方がいいと思います。
(2)松葉ガニの季節第二十八番札所 成相寺第二十九番札所 松尾寺
 両寺ともに山奥にあり、雪が降ると危険なのでお薦めできません。
(3)真夏雨天第四番札所 施福寺
 1kmにおよぶ山道を登るため、夏場や雨天は避けた方がいいと思います。

巡礼の時刻について

札所によって異なりますが、納経受付は16時頃に終わる寺院があります。また、季節によって時刻が変わるところもあります。
事前に 公式ホームページ で調べてから巡礼に向かうのがいいと思います。

西国巡礼バスツアー

阪急交通社

クラブツーリズム

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